去年欧州ツーリングで水冷R1200GSAレンタルして2000km位走っていましたが、そのときは嫁とタンデム&フルパニア状態だったので、その割には違和感がない走り心地だなぁとは思っていました。
しかし、今日も慣らしがてら西伊豆スカイライン、伊豆スカイライン、箱根スカイライン、芦ノ湖スカイライン、富士スカイラインとハシゴして、富士スカイライン以外の山道は、まぁ違和感ないと言うか、普通だなぁという感覚でしたが…
富士スカイラインだけは、今までのったどのバイク(と言っても変態バイクばかりで当てにならないですが…ちなみにKLE400、ZZR1200、Versys650)よりも、R1200GSAの素晴らしさを体感できました。
まず、R1200GSAは高速道路を走っていても気がついていたことですが(実際フロントフォークの動きが見えますし)、非常によくサスが動いて、よく路面に追従します。
富士スカイラインは、路面のうねり、亀裂の補修跡、凸凹が割とあって、しかも急勾配のヘアピンが続きます。そういった所で路面追従性がよく、ブレーキングから倒し込み、加速まで非常に一連の流れが安定かつスムーズになります。
シフトアシストプロのクラッチレスダウンシフトも、自分のスキルの無さを大幅にアシストしてくれ(笑、ブレーキングがとにかく楽に感じます。
普通のクラッチ車だと、ある程度エンジン回転高めキープしようとすると、シフトダウン時に手動でブリッピングしますが、ブレーキ握りながらブリップするとどうにも安定せず、車体が前に出てみたり、ブレーキがなおざりになったりしていました。
また、もう一つブレーキングから倒し込み、加速まで一連の流れがスムーズな理由は、テレレバーの為ではと思うところもあります。
普通のテレスコピックフォークだと、ブレーキングでフォークが縮むことでキャスター角が立ち、トレールが短くなって旋回力が上がりますが、フォークが伸びてくると逆の話になります。
上手い人とか、レース走行で決まった場所を決まったとおりに攻める場合は都合が良いのかもしれませんが、自分の場合はコーナー進入までにブレーキングを終わらせてしまう方なので、倒し込みから立ち上がりまでフォークは多分縮んでいません(笑
しかもスロットル開ければフォークが伸びて外にハラムだけのような気がしていて、どうも難しいなぁという感覚があります。
しかし、テレレバーはブレーキングでキャスターやトレールが変わらない分、旋回性も一定な感じで、試しにコーナリング中にスロットルを閉じたり開けたりしても、なんだかあんまりラインがずれない感じ。ラインは、あくまでもバンク角、体重移動、ハンドル操作でコントロールする感じで、スロットル操作を排除できる分、楽に走れるのではないかと思います。
(とはいえ、MotoGP見ても分かる通り、タイムを出す目的ではテレスコピックなんだと思います)
テレレバーのもう一つ、そして最大の特徴である、ブレーキング時にノーズダイブしない挙動も、ブレーキング時のリアタイヤ荷重抜けを防止して、安定したブレーキングに勿論貢献していると思います。
加えて、フロントタイヤが19インチ、リア17インチなので、倒し込む時はリアが先にバンクして、フロントは少し遅れてバンクする感覚も、ユーザーフレンドリーなのかも。(実際にタイヤ見てどこまで使えているか見ると、前後17インチのVersysなんかと対して差はないのですが…)
更にコーナリングがスムーズな理由として、エンブレから加速にかけてのトルクデリバリが非常にスムーズで、エンジンがマイナストルクからプラストルクになる領域でのギクシャクが殆どありません。このへんがチェーンとシャフトの違いなのか、純粋にエンジンの制御の話なのかはわかりませんが、今まで乗ってきたバイクとはものすごく差を感じます。
よくBMWはシニアに人気とか、オッサン車のように言われますが(自分ももう十分オッサンだけど…)バイクの意のまま感、乗っていて楽しいと感じる瞬間は、今までのどのバイクよりも感じます。
いろいろ考えると、BMWのツアラーは、なにか尖った走行特性を追求するよりも、極めてオールラウンドな走行特性を狙っていて、結果的に大多数のライダーにとっては必要十分な性能、かつ、快適なことによるストレスの無さが、バイクを操る楽しさを強調出来ているのではと思います。
まぁそんなこんなで山道ハシゴしすぎて、1000kmを300kmくらい超えて1300km位で初回点検(自分で)やっておきました。